14(木) 山形旅行初日
13日の盆迎えを終え、慌てて月山のペンションに泊まり、初日は月山登山、肘折温泉、銀山温泉。夜は山形市のホテルに泊まり、二日目は山寺、蔵王山頂歩き、遠刈田温泉、それから帰宅と、相変わらずの忙しい旅行に行ってきた。それにしても月山は素晴らしい。空気からして違いがわかる。景色、気候、植生、山の形、どれをとってもまさしく神の山だ。しかし一つ残念なのは山頂の神社だった。たぶんほとんどの人は500円払ってこの神社に来たくはなかったと思う。ただ、山頂に行きたかっただけ。あまり観光としても有名でない山形だが、その他にも秘境温泉やお寺、山などいいところがいっぱいだ。左写真はペンションの夕食でかなり質素な感じのものだったが、黒ビールは月山生で地元のビールだ。これが、なめらかで軽やかなのにコクがあるすごくいいビールだった。この辺りは月山の湧水を使っていて、ただの風呂にしろ肌に凄くいい。こういった湧水を使ったビールも水の良さが反映される。しかし、この辺りの空気と水はその良さが歴然と感じられる。月山の登り口のリフトは8時ですでに人がいっぱいだ。早い人は日の出とともに出発し、リフトなして登っていくそうだ。空の青さも透き通ってる。
月山の山並みはゆったりとした曲線なので優しく感じるけど、思ったより距離はある。そして標高は2000m程度なのに、雪庇が残っているくらい涼しい。ここは夏スキーの出来る山だ。
あまり多くは咲いていなかったが山の草花も種類が多い。ほとんどみたことないような草花だ。最後の登りはきつかったがいよいよ山頂ちかくだ。ただ、山登り事態がたのしいので、やった―山頂だって気持ちが少ない。しかし、山頂では、神社の儲け主義とヘリでの頻繁な物資運搬には少しうんざりさせられた。田舎だからか、誰も問題にしないんだろーなー。山頂付近右写真のあたりでペンションでも持たせてくれたおにぎり弁当を食べ、荷物を減らし、下山時の膝の負担を軽減する。しかし、これまでで最高の山だねこりゃ。
さて、下山後は秘湯肘折温泉に向かう。位置は新庄の近くで月山の北東にあたるが、直通の道はないので、一度東へ国道で向かい、次に北上した。しかし、これがあまりの悪路だった。ナビで時間表示がまちがっているかと思うほど長い時間がでたので不思議だったが、細い山道で砂利道と舗装の半々くらいのさみしいところを35kmも走らなきゃならない。左写真。ゆっくり走れば高い山からの眺めやブナ林のいいところなんだけど。登山後のこの運転はそうとう神経を消耗させた。でも、何とか乗り切って温泉についた。中写真。深い山間の温泉地だった。まず入ったのは右写真の川沿いの日本秘湯を守る会の温泉だ。
ここは、6階だったがにある展望露天風呂でありきたりの感じだったので、見た目はがっかりしたが、お湯は凄い。炭酸と鉄分がほど良くマッチした外傷に良く効く温泉だった。驚くほどの効能だ。
左写真は温泉街の中心部。少し寂しい感じはあるが、僻地の温泉の割には活気がある。おぼの時期のもようしものとして、各家の玄関先には手作りの灯篭がさげられていた。これがなかなかいい。この温泉街の中心近くに共同浴場上ノ湯がある。右写真。
最近はお風呂の写真を撮るのが難しくなってきたので、ガラス越しに。まだ五時前だが多くの地元の人たちでにぎわっていた。風呂の片側にはお地蔵さんがりりしく立ち、陽光をへ中に受け、後光がさしていた。ここも湯質は最高だ。そして、温泉街から少し外れたところには主に観光客用なのか大きくてりっぱな温泉センターカルデラ館があった。ここの露天風呂は雰囲気がいいそうだ。さすがに一つの温泉で3つはきついので写真だけ。中、右写真。さて、帰りの時間になったが、さすがに往路の山道を抜けて帰るのはきつい。そこで温泉のご主人に相談したところ、新庄方面に北上し、近くの船形インターから山形へ向かうといいと、地図まで渡された。やっぱり、同じ悩みのお客さんがおおいんだ。
登山も終わり、険しい山道ドライブ後の温泉巡りも終わり、さあ山形のホテルへと向かっている最中。奥さんが次は銀山温泉へいこ―よだって。すでに2軒も風呂入ってきたのに。しかたなく、山形への快適な道を左に折れ、銀山温泉へ。まあ、ここは広く宣伝されているところだが、昔の銀山労働者の遊び場だったんだろーな。それらしい作りの建物が細い川の両岸にぎっしりと並んでいる。一度泊まってみたいところだね。ただ、隣の部屋で宴会してたら凄い騒音だろーな。一緒に飲んじゃうしかないな。しかし、最近はどの温泉街も影の部分が一掃されているように見える。かえってあるほうが貴重な感じさえするようになった。
そんな温泉街のこれまた中心街に共同浴場のかじか湯があった。比較的狭い風呂場だったが、やっぱり地元の人が入ってる。ここは肘折とは湯質がだいぶ違い、硫黄泉だった。短時間での3つめの風呂だったので、体で湯質を感じることができなかった。温泉をでるともう7時過ぎだ。山形までの運転は替わってもらい、近場のスーパーで山形の銘酒とつまみを買い、帰りの車で飲んだ。山形市付近では花火大会もやっており、銘酒と花火で最高の時間となった。しばらく酒を我慢していたせいか、がっついて飲み次の日まで酒が残った。
15(月) 山形旅行二日目
30年前に一度ちょっと寄ってみた山寺だが、今回はじっくりとみて回ることにした。昨日3件も温泉に入ったせいかまったく登山の疲れも残っていない。酒は少し残っていたが。まずは長い階段を上り立石寺本堂だ。堂内には2つの曼陀羅があり、これが見事に綺麗だ。こっちは八葉の師が描かれていたから、胎動曼陀羅かな?あっ、撮影禁止になってんだ。
さて、山門をくぐり奥の院方面への過酷な階段上りだ。途中せみ岩っていうのがあり(中写真)、ここで芭蕉があの有名な岩にしみいる蝉の声って読んだそうだ。まっ、現代では観光客が多く蝉の声をビデオにとることもできなかったが。しかしまあ山の上まで資材を運んで組み立ては大変だったろうね。もともとは修行僧が多く住むばしょだったんだろーけど。
さて、やっと奥の院だ。慈覚大師が中国で持ち歩いたという釈迦如来と多宝如来を本尊としているそうだ。建物も古いものをよく保存している。久々に引いたおみくじは小吉だ。まあ俺の人生そんなもんだ。しかし、ここは山頂近くの割には彫刻など高いレベルのものがそろっている。
三重層塔は、この岩の中に安置されている重要文化財だ。600年前に作られた割には作りがしっかりしていて細工が美しい。華蔵院のすぐ隣にあり、少しコースから外れるが、ここは見たほうがいいようだ。そして、大々的に山寺の写真に使われる五大堂は右写真。岩の先に建てられた御堂はかわいい、そして危うい。いずれにしろ逆行なのであまりいい写真がとれなかった。やっぱりプロってすごいんだなー。中写真の塞翁
大した疲れもなく天童市の山寺を出発し、蔵王に向かう。山形市から蔵王エコーラインに続く国道も観光道路?並みに快適に走れる。左写真のような道を上っていくと蔵王が見えてくる。山頂の駐車場に止めると少し歩くだけですぐ蔵王の激しくで綺麗な景色を見ることができる。しかしおかまは神々しいな。
ここも、山頂付近を一周できるような簡易なので、回ろうかと言われないかドキドキしていたが、なんとか山頂神社とおかま付近の散策で済んだ。ホットした。さて、次は最後に遠刈田温泉だ。
山頂から宮城方面にエコーラインを走ると終点近くにあるのが、湯治で人気のある遠刈田温泉だ。ここはほんとに普通の町だ。小さな湯治温泉町だ。ここには共同浴場が2つあり、今回は小さめだが、やはり地元の人が好みの源泉かけながしの壽の湯にはいることにした。ここは芒硝泉だが、すこしピリッとした感じのあっさり湯だ。こういう湯質は初めてだ。昔からの湯治場なので、体を休めるにはいい湯なんだろーな。でも、これで山形の湯は4軒目なので、どの湯の効能がどうなのかさっぱりわからなくなった。
写真中が大きくて新しい共同温泉の神の湯。なんか、山形の共同温泉って神がつくものが多いな。立ち寄った肉屋のメンチカツもうまかった。これで東北旅行はすべておしましい。お盆の帰宅ラッシュを避けるため2時に温泉をでて白石インターから乗ったが、70km渋滞に阻まれた。渋滞でノロノロ運転はストレスがかかるので、白石でインターを降り、那須高原、30号、4号を通って帰宅。21時半、7時間半のドライブになった。