2014年10月18-20日 サパ独り旅
金曜日の夜行寝台に乗り、ベトナムの高原リゾートサパに行ってきた。だいぶ時間を費やしたトレッキングで健康状態は非常に良くなった。でも、今日月曜の朝に寝台で着き、日航ホテルで時間をつぶしてから仕事に行ったけど、やっぱり疲れたなー。しかし、この疲れを上回る魅力がサパにはあった。又行って見たいと思う数少ない観光地だ。まずは、マッサージに行き、仕事の疲れを取り寝台列車に備える。列車内で旅行会社の人間が切符を仮のから本物に替える約束だったが、案の上時間に来ない。列車の発車の遅れを見越して遅れてきた。こうゆう時のベトナム人のルーズさは、はらはらさせてくれる。寝台は、一部屋に4ベット、シンガポールから来たと言う3姉妹と同部屋だった。いまやシンガポールの一人当たりGDPは日本より上。彼女たちも日本を含めたくさんの海外旅行に出ている。
やっぱり寝台ではそんなに眠れない。朝7時にラオカイに到着したが、眠い。そこからサパまでホテルのバスに乗り1時間強の移動をする。予約したホテルは比較的新しいサミットホテル。高原特有の霧につつまれいい雰囲気だ。この辺りは多分ヒノキだと思うが、木の香りが充満している。ハノイとはだいぶ違う質の空気だ。澄んでいて軽い。
サパ市内は、湖の回りに広がっている。規模と雰囲気は、日本の白樺湖って感じかな。サパ周辺は、景色は長野の高原地帯、田んぼや民家は東北地方の田舎って感じ、ラオカイ周辺は、秩父に良く似ている。街中で小さな雰囲気のいいレストランを見つけ、朝食を食べる。ハノイで思ったことだが、サパの野菜は旨い。でも、このお店の野菜は思ったほどではなかった。でも、新しい発見。ラオカイビールは相当旨い。ビアラオやミャンマーのビールの系統で澄んだすっきり系のビールだが、黒ビール的な味も強い。これはいいもの見つけた。
ホテルで紹介された3,4の少数民族部落の内、まずは近くのカットカット村に行くことにした。棚田と山と矢にのコントラストがいい。ここは一番有名なところなので、もっとうるさい客引きをするかと思ったが、以外におとなしかった。
この村の一番の名所の滝。急勾配の階段を上り下りしてやってくるだけに、いとおしく感じる。でも、綺麗な川や滝に慣れている日本時にはそれほどのものでもない。近くにはこんなお店があった。睡眠不足で疲れていたので、竹の中につまったご飯と水牛の肉を食べた。これは旨い。
少しは元気もでたが、次の村ライチャウに行く交通手段がない。でも、12kmと聞いたので歩いていくことにした。道を聞くとこっちだとただそれだけ。この道はさっき迷って入り込み道がないので戻ってきた道じゃないか。トレッキングコースにさえ乗っていないしやな予感はしたが、景色はいいのでこの道にした。でも行けどもいけども人と会わない。おまけに山の道になっている。所々道がはっきりしていない。頭は不安だが、景色がいいのでこのまま進んだ。
綺麗な水が流れているが、よく見るとこの先は滝になっていて断崖絶壁じゃないか。藪に隠され見えないが一歩間違えば転落なんてことになる。だからトレッキングコースには認定できないんだな。適度な危険と山谷コースで気分はアドベンチャー。しかし、疲れがでてきたところで、人里に下りることが出来た。これがラオチャイか?でも甘かった。ここで約半分。この先も前半と同じくらいの難所だった。
この集落でいろいろ声をかれかれながら歩いていくと、なぜか子供が二人ついてきた。後でおばさんに聞くとラオチャイまでのガイドのつもりだと言う。まあ、集落部分を少しガイドしてくれたので、100円ずつあげて帰すつもりでありがとって言ったが、離れようとしない。でも、このとき帰していたら、多分ラオチャイの村にたどり着けなかっただろう。右写真の女の子は民家からでて、美人だなって言ったら、写真撮影時にぽーずまで撮ってくれた。しかし、サパ周辺の少数民族の女の子は美人が多い。でも、歳取るとどうしてみんな凄い顔に変わっちゃうんだろ。美人は都会に出て、残った人達はここの強い紫外線にやられ、顔が早く歳取っちゃうからかな。
こういった道なき道を行かなきゃならない。これでガイドいなきゃさすがに戻るしかないよな。おまけに山の急斜面は、ぬれてて滑りやすい。こんな悪路を後ろの俺に気を使いながら、歩きやすいように道を整備しながら進んでいく子供たち。トレッキングシューズなどあるわけはなく、ハノイでも良く見る貧弱な白いサンダルで悪路をバランスよく散歩のようにこなしていく。歳はまだ6歳だ。へとへとになりもうだめかと思ったところで峠の茶屋らしき店があったので、入る。子供たちに好きなものを選ばせるが、ぴんとこない様子。缶の蓋の取り方も知らない。そして飲んだら、何これ!って感じの反応。そうか、この子達は、コーラやスプライトなど、炭酸飲料の缶入りは飲んだことないんだ。うーん、いいねー、旅してるって感じだ。この先はまっすぐ行けばラオチャイに着くというのでここで別れた。後はトレッキングコースだった。ラオチャイからタバンまではお土産屋が脇にある平坦な道を歩いた。やっぱり上り下りがないとほんとに疲れない。タバンからやっぱり乗り物を探したが、バイクの後ろに乗せてくれるセーオームというのがあり、これで300円でサパまでもどることにした。ホテルに5時頃着いただろうか。もう動く気にもなれない。でも、着替えて近くの赤モン族が経営しているお店で食事をした。持って行ったウィスキーも飲んでいたため酔っていたのもあり、予定していたサパ市内の夜の観光断念した。ホテルに戻ると10時間寝た。
翌朝の目的地2つはサパから反対方向にあるし、少し遠いのでレンタルバイクを借りることにした。これで、村から村への交通手段の心配はしなくてもいいし。気軽にいろいろなところに立ち寄れる。まずはタックバック村を目指して走っていたが、しばらく走って行くと道路標識に、2つ目の目的地のタフィンの文字がある。どうも、反対方向に走ってきていたようだ。俺ってこんなに方向感覚悪かったかな。仕方ないのでまずはタフィンに行くことにした。この街の教会。恐らく彼にとって教会ってのは日曜日に集まりみんなでいろいろなおしゃべりをする集会所みないなもんなんだ。とても楽しそうだ。少し走るとそのままの生活を紹介する山間の村落に着いた。こういった赤モン族の女性が自宅を紹介し、お土産を買ってもらうというのがスタイルだ。
家はほんとに簡単な構造だ。隙間だらけの木の板の壁に焼き物の波板の屋根が乗っているだけ。左写真は、流し場、この水瓶にお湯を足し、体を洗うんだそうだ。右写真は、ベット。それと、土間に直接穴をほって作った囲炉裏があるが、数世代で澄む時はこの囲炉裏を増やして2,3になる場合もあるんだと。赤モンの赤は帽子の色だが、この帽子、凄く重い。これは昔頭にいろいろものを載せて運ぶためのものかもしれないな。
もう少し、バイクで走ってみるとこんな洞窟に行き止まり。ここでもさんざん多くの子供ガイドに誘われたが、流暢な英語をしゃべるこの女性にした。一見小さな洞窟だが、中は狭くて長い、中でいくつもの狭い道に分岐しているし、そういったもので3日探検しても行き止まりにならないものもある。また、柵もないので、すべったら転落し大怪我するだろーって場所も。前日のカットカット同様ここも整備されていない観光地なので冒険気分になり、出てきた時は上着は汗でびっしょりだった。さて、この村もここで終わり、帰りはこういった高原特有の景色を眺めながらサパの反対方向にあるタックバックを目指した。
今度は反対方向に走ったので間違いなく目的地方向だ。それにしても、サパ付近の複雑な道路交差状況を改めてみて、なぜ間違えたのかを確認した。国道って言っても太くないし、標識もあんまりでてなのと、サパ付近では微妙に折れ曲がってるからだった。ここから15kmほど走ると、ホンとは午前の目的地のタックバックだ。といっても少数民族の部落があるわけではない。ご覧の滝と魚料理が名物の場所だ。滝の右隣には、かなり急角度の道が平行に走っているのが見える。多分これは木材の滑り台だろー。でも、この道を滑りながら降りてくる現地人も見える。こりゃ、他の観光地と同じように、危険なおもいして滝のトップから降りてこなきゃいけねーのかなーと思った。でも、さすがにこれはなし。滝の中腹で散策道は橋を渡りくだりに転じていた。少しほっとした。登りでこれまでの疲れでひざが笑っていたので、あすこまでの登山は不可能だとあきらめていたからだ。道がなければ行かなくてすむってところだな。
ここで、大きな鱒を食べ、少し休憩してからサパに戻った。バイクなのであんまりじっくり見れなかったけど、やっぱり高原特有のいい景色だったなー。サパについたら、まだバスの時間まで一時間以上あったので、豚フォーを食べ、ベトナムには珍しいエスプレッソを飲んだ。写真手前がレンタルバイク。エンジンはかかりにくいし、前輪から異音がしていたので、ほんとにこれ大丈夫って確認したけど、なんとか一日は持ってくれた。カンボジアではいいホテルのレンタル電気自転車だったけど、途中でバッテリーが切れ酷いめにあったが、ここではなんとかなった。運が良かった。5時に宿泊したホテルに行くと、バスに乗るのは俺一人だった。ラッキーと思いきや、ベトナム人がそんなもったいないことするわけはない。別のホテルに行き、しかもバスを替えられた。列車は7時半初のハノイ行きだが、ベット番号が行きと同じだ。もしやと思ったらその通り、行きのシンガポール3姉妹とまた同室だった。ハノイでは5時半に着き、行くところがない。しかたないので日航ハノイに行き会社への車を待った。手持ち無沙汰だったので朝食ブッフェを頼むと、なんと会計は2200円。この旅行で一番高い値段の食事になった。