26日(月) bach ninh お寺巡り
もういくまいと思っていたベトナムの文化遺跡探訪の旅だが、新しい情報が入り、急遽バクニンの川を挟んで南側の地域に、ドンホー版画は博物館への見学もかねて日曜日に行って見ることにした。バクニンは工場の場所を決めるのにいろいろな工業団地をめぐった際、昼食に寄った記憶がある。この時、生の演奏と歌で綺麗な女性が歓迎してくれた非常に印象のいい街だった。そして、ベトナム最古の街でもあるらしく、文化的なものには以前から興味があった。まずは、バスでハノイまで移動し、そこからタクシーでブッタップ寺にに向かった。下左写真のような幹線道路から外れたがたがたの田舎道の先に、この寺はあった。でも、景色と調和しているし、車から降りて気持ちいいと感じる久々のお寺さんだ。近くの田んぼや畑で燃やしている藁のにおいも懐かしくていい。
門をくぐるとまず第一の建屋。ここにはこんなに力強い仏像が置いてある。それにしも、右足の下の獅子らしい彫刻の迫力は満点だね。建屋のつくりも素直でしっかりしていて、中に入っても高貴な香と古い木材の香りでほんとに気持ちいい。
回廊の先には次の建屋があり、中にはこんなに芸術的な千手観音が置かれている。これは芸術的価値も最高級だ。確かこのお寺はその所蔵彫刻や絵画の芸術的な価値も高いので有名だ。インドからと中国からの仏教文化の合流点であったらしい。
後ろの千手にはそれぞれ目が彫られている。凝ったつくりの観音さまだ。こりゃ製作日数がかなりかかっただろうね。また、台座の彫刻も凄い、細かくはないが、何か迫力がある。
千手観音ともう一つの対の仏像の壁側にはそれぞれ18羅漢が配置されている。今にも動き出しそうだ。
対の仏像。これは渋い顔だ。タイやミャンマーの一部のように、子供対象の仏像とは雰囲気がまったく異なる。この建屋の後ろにはこんな三途の川(?)もあり、石の彫刻もなかなかいい。
その後ろにはチベット系の仏教寺院でよく見られる回る彫刻塔がある。そして、その回廊の外には紀元前に建設されたという仏舎利が気品高く建っている。確か中国からもたらされた舎利とのことだった。この塔の形はベトナムではあまり見ることがない。
仏舎利の土台近くの彫刻。シンプルで力強い。
更に先にもう一つ建屋があり、この中にも仏像とともに、こういった貴重な彫刻をほどこされたテーブルが置いてある。
さて、ブッタップから幹線道路に戻ったその角にザウ寺がある。このお寺はベトナム最古のお寺であると記されている。
最初の入り口の建物をくぐると、回廊に囲われた広場の中央にこの塔が立っている。中には美しい形の鐘と綺麗な彫刻の入った梵鐘がつるされている。そして、その先に本堂(右写真)がある。
この中も、前のお寺と同様、簡素でしっかりとした木造建築になっており、ほんとに居心地がいい。そして、いっそう暗くなった奥にこういった金の千手観音が置かれている。
このお寺にも仏像の回りにこういった彫刻が置かれ、本尊を守っている。外にはやはり回廊があり、これも18羅漢か。
こんな脈絡のない仏像も回廊には置かれていた。以外に見回る内容は乏しく、2,3十分で外にでることになった。ここまでの境内はりっぱだなー。でも、流石に建設当時のものは何一つ残ってないようだね。
そしてまたタクシーに乗り、ドンホー村の版画博物館に寄ってみた。ここは道が非常に複雑だ。おまけにスマホの地図ソフトがお粗末なものだから、ほんとにここを探すのに苦労した。でも、ベトナムのドライバーにとって、道を尋ねながら進むのはいつものこと、それにしても、行きがかりの人達も必ず親身になった答えてくれる。今の日本じゃ聞く気にもなれないよね。ここは、博物館だけあって。版画の製作、紙すりにいたるまで工程がわかるよう展示されている。それにしも、買う気になれない。やっぱり、梱包が心配だからかなー。
文化遺産をめぐるたびを終え、バクニン市内に行き、懐かしいレストランに行ってみた。でも、記憶にある、古いお城のような建屋とは大きく異なる。やっぱり改装しちゃったんだろうね。もったいない。でも、2時近くだったこともあり、前来た時同様に個室に案内してくれたが。お目当ての楽器演奏と歌はなかった。もう、ほとんどのお客さん帰っちゃったしねー。
バクニンから60円でハノイ市内に戻り、ホテルにチェックインし、旧市街に出てみた。左写真のような希望に近いレストランがあったので、入ってみた。でも、こりゃ酷い。料理は甘い、味が濃い、おまけにオーナーか従業員の子供が店内を走り回っている。バクニンのれるらんは昔の味を守っていたが、旧市街はどこも酷くなってきた。高融点は外国人ってほんとに迷惑な存在だ。でも、ホコ天になった道をあるいていると、可愛い若い女の子たちに寄ってかないかと声をかけられる。カチューと呼ばれるベトナムの古典芸能の保存のためのNPOだそうだ。8時からの舞台があるというので、入ってみた。位置口でチケットは?と聞かれ、なんだタダじゃねーのかとがっくり、10$だったが、日本でいう、三味線での小唄といったところ。楽しみにホテルから出直すまでのこともなかった。でも、これで、ベトナムの三大古典芸能、Cheo、tuong、それとこのca tru,すべてをこの一年で見ることができた。